ベースとなる考え方は「行動のあと」に起こっている状況を変えていくことで「行動そのもの」を変えていくことができるというものです。
Lovaas博士のEIBI(早期集中行動介入)、自閉症児への週40時間の介入プログラムで科学的に証明されたことで非常に有名になっています。
実際、アメリカでは自閉症スペクトラム障害の診断が下されたお子さんは公費でABA(応用行動分析)プログラムを受ける仕組みが出来上がっていて、州によっては半強制的に受けなければいけなかったりするほどです。
私ども一般社団法人みらいのヒトミではABA(応用行動分析)の以下のような手法を取り入れて支援に活用しています。
「強化子」
「みらいNO.2」の放課後等デイサービスでは「学習支援(算数・国語)」をしておりますが、行動や情緒に特徴のあるお子様に算数や国語などのお勉強をいきなりにただ「やってください」と言ってもそう簡単にはいかないですよね。
やはり「ご褒美(ABAでいうところの強化子)」がないと彼らはやりません。このご褒美もそのお子様一人ひとりに合ったものである必要があります。
このご褒美がお子様のニーズをばっちり満たすもの(与え過ぎすると飽きるのも早いので適量を。飽きてしまったら次のご褒美を用意しないといけません。その子に合ったご褒美探しはなかなか大変ですので適量を心がけてください)であるならば彼らのモチベーションは非常に高いものとなり、率先してお勉強に取り組んでくれるのです。
「トークン」
「強化子」と並んでというか併せて使われるのが「トークン」です。これは我々の生活でも溢れかえっている「ポイントカード」と思ってください。
みらいNO1では未就学児に「シールが溜まったら〜もらえる」というようにしています(すべてのお子様に使っているわけではなく、そのお子様にそのような介入が必要と判断した場合のみ)。
「PRT®」
Lovaas博士の弟子であったKoegel博士が提唱している介入方法です。その中でも言語発達においては以下のような手法で、特に「自発性」「般化」において大きな進歩が見られます。
…例をあげると、私たちが指導しているひとりの小さな男の子はボールで遊ぶのが大好きでした。そのことを利用してわれわれは”F”が語頭にくるボールを集めました。例えば、”Football” ”Funnyball(顔が書いてあるボール)” Foamball(スポンジボール)”などです。間違わずに単語に”F”が含まれていると、そのボールが与えられて遊べます。生活の中で楽しい遊びとしてこの手続を使うと、フラッシュカードよりも成績が良くなりました…フラッシュカードを使うと、新しい発音への拡大(般化)が困難な場合があります…このボール遊びを利用すると、困難だった拡大(般化)ができるようになるのです。
備忘録:「エラーレス」「スモールステップ」